この一球は絶対無二の一球なり
プレー中でも大声で自分を鼓舞するように言い聞かせていた松岡修造さんの言葉。
テレビやCMにもよく出演していますが、元々は日本の男子テニスのパイオニア的存在です。現在世界で活躍している錦織圭選手も小さい頃に松岡さんに出会い、才能を見出され、そのことが世界に挑戦するキッカケになったといいます。
そんな男子テニスの世界の扉を開け、後代のプレーヤーにも大きな影響を与えた松岡修造さんの熱い言葉を紹介します。
松岡修造とは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介
天才の兄、凡人の弟
松岡さんがテニスを始めたのは8歳の頃。
お姉さんとお兄さんがいる3人兄弟で、先にテニスを始めたのはお姉さんでした。その後、それを見てテニスに興味を持った松岡さんは一歳年上のお兄さんと一緒にテニスをやり始めました。
「体格や世界に通用するセンスに恵まれていたのはお兄さんだった」と松岡さん本人も言うくらい、周囲もお兄さんに注目し、松岡さんは情熱はすごいあるねと慰められる感じだったといいます。
それでもテニスの情熱を持ち続けた松岡さんは、日本ジュニアの大会で優勝するなど頭角を現し始めます。
アメリカに渡りハングリーなプロ生活
それをきっかけにヨーロッパ遠征、そしてアメリカに渡り、プロテニスプレーヤーとなります。
プロに転向しても年間の活動資金は300万円ほどで、ここから大会への移動費や宿泊費を捻出しなければならず活動当初は寝る場所も格安モーテル、食事も満足に摂れないほど困窮したハングリーな環境だったみたいです。
62年ぶりのウィンブルドンベスト8
そんな環境の中でも結果を残し続け、当時日本人としては偉業である世界ランキング100以内に入るまでになります。
そして1995年のウィンブルドンで日本人として62年ぶりとなるベスト8進出を果たし、男子テニス界で日本人の活躍は厳しいとされてきた中、世界に通用することを知らしめる実績を残しました。
30歳の若さで引退
それと同時に多くの怪我にも悩まされた松岡さん。
半月板損傷や靭帯断裂なども経験し、それでも手術を受けながら現役を続けました。ですが30歳の若さで現役を引退を決意し、その後引退理由聞かれた際には「負けても全然悔しいと思わなくなった自分に気が付いてしまった」と語っています。
引退会見では「卒業」という言葉にこだわり、限界や無理といった表現は一切使わなかったといいます。
松岡修造の名言
100回叩くと壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けば壊れるかわからないから、90回まで来ていても途中であきらめてしまう。
褒め言葉よりも苦言に感謝。
「やってられないよ」と思ったとき、「でも俺、頑張ってるよな」とつぶやいてみてください。自分を好きになってください。その方が生きやすくなるとは思いませんか?
人の弱点を見つける天才よりも、人を褒める天才がいい。
諦めんなよ!諦めんなよ、お前!!どうしてそこでやめるんだそこで!!もう少し頑張ってみろよ!ダメダメダメ!諦めたら!周りのこと思えよ、応援してる人たちのこと思ってみろって!あともうちょっとのところなんだから!
本気になれば自分が変わる! 本気になれば全てが変わる!!
一所懸命、一つの所に命を懸ける
周りのこと思えよ、応援してる人たちのこと思ってみろって!
言葉から見た、松岡修造てこんな人!
熱さはコミュニケーションの手段
松岡さんの言葉にはただの根性論の熱さではなく、熱くなるための理由や背景、諭したような包み込む温かさがあります。
他人に押し付ける熱さよりも、自分が一生懸命に熱くなる。それが自然と周りに伝わり、周囲も熱気に包まれる。
あるテニスの大会で雨のため試合開始が遅れ、傘をさしながら待っていた観客を見た彼は一人でセンターコートに登場し、75分間の即席トークショーを行ったという逸話があります。
「お客さんを楽しませたい」
それはいつでも応援してくれている人に対する熱い想いがあるがゆえの、自然に出た行動だったのではないかなと思います。
熱を伝えることで、より強いコミュニケーションを生む。
熱々の言葉たちから松岡さんの優しい人格が伝わってきます。
松岡修造の名言からの学び。「自分にがんばれ!自分を信じる力」
諦めに直面した時に、信じ抜く強さ
松岡さんの言葉の中によく出てくる「諦めるな」という言葉。
これは現役当時の自分自身に対してもよく言っていた言葉でもあります。諦めるというのは自分を信じれなくなることとイコールである。と僕は思います。
そして信じれなくなるタイミングは目標を達成できる一歩手前で訪れることがとても多い。
その時に、信じ抜けるか、疑心暗鬼になるか。とても難しい分かれ道です。
成功者の多くはこの分かれ道で信じ切った人たちがほとんどです。
自分には無理だという気持ちを必死に抑えながら、強く信じ抜ける人が、何かを成し遂げることができるんですね。
そんな熱い信じる気持ちの大切さを松岡修造さんの言葉から学びました。