人を感動させるのは理性よりも感情です。あなたは感情に訴える方法を学びなさい。
アイルランド出身の牧師・執筆家であるジョセフ・マーフィー。
ポジティブシンキング(積極思考)という言葉の始まりとなったニューソート運動に傾倒し、牧師として前向きに生きる大切さを説きました。また潜在意識の法則・マーフィーの法則を提唱、その思想は現代の自己啓発や成功哲学にも大きな影響を与えたとされています。
今回はそんなジョセフ・マーフィーの名言を紹介し、その言葉たちからの学びである「理想通りに生きる」について考察しました。
ジョセフ・マーフィーとは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介
カトリックの家系に生まれる
ジョセフ・マーフィーは1898年にアイルランドのコーク州にある小さな田舎町で生まれます。
父親は学校の校長をしていました。また家は敬虔なカトリックの家系だったため、マーフィーもカトリックの神学校に通うようになります。
しかし学校で神学を学ぶにつれ、カトリックの古典的な教えに疑問を抱くようになりました。
単身アメリカに移住
そんな疑問が徐々に大きくなると、マーフィーはもっと広く世界のことを知りたいと考え、学校を辞めることを決心します。
そして家族の反対を押しきり、単身アメリカのニューヨークに渡ります。そして手持ちが少なかったマーフィーは安い下宿生活を始めます。
その時に出会った友人の紹介で薬剤師の助手として働くようになり、後に試験に合格し、正式に薬剤師となりました。
アメリカで広がったニューソート運動に傾倒
当時のアメリカではニューソート運動という聖書を再解釈しようという思想運動が盛んでした。
この思想は禁欲を説いたキリスト教のカルヴァン主義への反発から生まれたとされ、健康、幸福、繁栄の思想、また「ポジティブシンキング」という言葉もニューソートが始まりとされ、後に心理療法や成功哲学・自己啓発にも転用されていきました。
マーフィーもこのニューソートに傾倒し、その後ロサンゼルスに移住するとニューソートのディヴァイン・サイエンス教会に所属し、牧師として働きはじめます。
潜在意識の法則を提唱
牧師としての仕事の傍ら、カリフォルニア大で心理学を学んだマーフィーは著書執筆も行うようになります。
著書の中でマーフィーは「潜在意識の法則」を提唱し、自分の潜在意識を積極思考(ポジティブ)にすることで、自分自身のみならず周囲の人々も幸福へと導くことができると考えました。
そんな現代の自己啓発にも大きな影響を与えた思想家、ジョセフ・マーフィーは1981年に83歳でその生涯を終えました。
ジョセフ・マーフィーの名言
「こうであったらいいな」ということがあったら、そうなったつもりになってごらんなさい。これからやりたいということがあったら、いまやっている気になってごらんなさい。あなたの人生に奇跡が訪れます。
心構え、すなわち心的態度というものを軽視してはなりません。知識や才能も大切ですが、 もっと大切なのがこの心的態度だからです。心でどう思ったか、どう考えたかがその人の才能や努力、知恵以上に重要な働きをするのです。
人生にとっていちばんマイナスなのは無意味な恐怖心。恐怖心をなくす最良の方法は行動で す。行動は恐怖を治療し、自信を植えつけてくれます。
自然界は、常にあなたを許しています。指に火傷をしても、自然に傷が回復します。なぜ、あなたは自分自身を許して自由にならないのでしょうか?
幸福な人生を歩んでいる人は、言葉の使い方を知っています。言葉は選んで使いなさい。言葉の選択一つで、人生は明るくも暗くもなるのです。
人間は何も創造してはいません。偉大なる大自然が、はじめから用意し、準備していたもの を発見したのです。この種の発見をわれわれは創造と呼んだのです。
あなたの仕事が他人に奉仕するための絶好の機会であることを知りなさい。そして、奉仕するためのよりよい方法をあなたに示してくれるよう、無限なる知性に要求しなさい。
あなたは他人の行動に責任をとる必要はありません。あなたが他人に負っていることといえば、それは愛と善意です。
言葉から見た、ジョセフ・マーフィーてこんな人!
どこまでも前向きな言葉を残した人
19世紀のアメリカで始まったニューソート運動。これまでの禁制的なキリスト教に一石を投じたこの運動は、自分に厳しく追い込むことから、気持ちを開放し、前向きな思考を提唱しました。
この思想は宗教だけでなく、現代の自己啓発や成功哲学にも大きな影響を与えました。
その中でも、世界的にも著書がベストセラーとなり、ポジティブシンキングを広く認知させたのがジョセフ・マーフィーでした。
そんな彼の言葉はとても前向きな表現であふれています。なぜそこまで前向きなのか。それはマーフィーが言葉や思考がそのまま現実化すると信じ、体現していたからでした。
良い言葉を使えば、良いことが現実で起こり、悪い言葉を使えば、そのまま悪い現実が待っている。
だからマーフィーはどこまでも前向きな言葉を使っていたのだと、彼の「幸福な人生を歩んでいる人は、言葉の使い方を知っています。言葉は選んで使いなさい。言葉の選択一つで、人生は明るくも暗くもなるのです。」を見ても感じることができます。
どこまでも前向きな言葉を残した人。それがジョセフ・マーフィーという人でした。
ジョセフ・マーフィー の名言からの学び。[理想通りに生きる]
理想を持ち行動することで現実は変わる
今回のジョセフ・マーフィーの名言で印象的だったのが「『こうであったらいいな』ということがあったら、そうなったつもりになってごらんなさい。これからやりたいということがあったら、いまやっている気になってごらんなさい。あなたの人生に奇跡が訪れます。」という言葉でした。
こうありたいと願う自分と、今の自分。理想と現実。
そのギャップに苦しむことは、人間誰しもあることなのかもしれません。時にはそれを環境や周りのせいにして、愚痴をこぼしてしまうこともあるでしょう。
ジョセフ・マーフィーは自分以外の要素が自分の心に影響を与えるのではなく、どこまでも自分の心の態度が現実を形作っていると考えました。
こうなりたいという理想を持っても「どうせ無理」と心で思ってしまったら、その思い通り「無理」になってしまう。しかし現状、理想とはかけ離れていてたとしても、理想の自分、なりたい自分で振舞うことで、現実が少しずつ理想へと近づいていく。
なかなか難しい思考方法であると感じますが、心と体はつながっているので、前向きな心からは前向きな行動が生まれ、後むきな心からは後むきな行動が生まれるのは、至極当然なことなのでしょう。
理想を心にえがき、そのように行動することで、本当に現実は変わっていく。心のあり方を決めるのはどこまでも自分次第ということなのだと、今回のジョセフ・マーフィーの言葉に触れて感じさせられました。
理想を持ち行動することで現実は変わる
前向きな態度で生きることの大切さを説いたジョセフ・マーフィーの名言からそれを学びました。