ルイ・パスツールの名言からの学び。[願い→目標→行動の大切さ]

ルイパスツール 画像世界の偉人の名言

幸運は用意された心のみに宿る。

フランスの化学者・微生物学者である、ルイ・パスツール

狂犬病ワクチンの開発をはじめ、人類を救う数々の研究と発見を成し遂げた偉人です。

今日はそんなパスツールの名言を紹介し、その言葉たちからの学びである「願い→目標→行動の大切さ」について考察しました。

ルイ・パスツールとは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介

  • 一般的な家庭で生まれ学生時代は凡人
  • 化学を専攻し、微生物学も研究
  • 微生物学から医学の領域へ
  • 狂犬病ワクチンの開発に成功

一般的な家庭で生まれ学生時代は凡人

ルイ・パスツールは1822年。フランスの東に位置する小さな町、ドールで生まれます。父親は皮なめし(動物の皮を柔らかく加工する)職人をしており、ごくごく一般的な家庭環境でした。

人類にとって偉大な発見をしてきたパスツールですが、学生の時の彼は特に学力で目立つこともなく、成績も学校で中間くらいなものでした。

しかし真面目だったパスツールは一生懸命勉学に取り組んでいたと言います。そんな姿を見た中学校の校長先生がフランスの最高教育機関の一つであるパリ高等師範学校への進学を勧めます。

パリ高等師範学校は学者や研究者を養成する学校で、パスツールの両親もそんな彼の希望を応援し、師範学校に入るための予備校に通わせるなど、金銭的な苦労もいといませんでした。

化学を専攻し、微生物学も研究

そして1843年に20歳で師範学校に合格。ここでも変わらず勉強に熱中します。その中でも化学に心惹かれたパスツールは専攻も化学を選びました。

そして1846年には博士号を取得し、師範学校の研究員となったパスツールは1949年には酒石酸の研究論文で注目され、またこの研究をきっかけに化学から微生物学へとその関心を移していきます

パスツールは酒石酸の研究で微生物の働きによる「醗酵」に目を向け、当時うまく保存ができていなかったワイン、その腐敗について調べ始めます。

微生物学から医学の領域へ

実験の結果、ワインを腐敗させる原因が乳酸菌の一種であることを突き止め、またその乳酸菌が50~60度くらいの低温で殺菌できることを発見します。

この発見によりフランスの大きな産業であったワイン業は救われ、経済的にも大きな利益をもたらしました。また現在でも「低温殺菌法」として飲食物の殺菌に生かされています。

微生物の研究を続ける中で、当時手術の時に確立されていなかった無消毒による感染症や、人間を含めた多くの生き物を苦しめるコレラやペストなどの伝染病に微生物が大きく関与しているのではとパスツールは考えます。

そして微生物学から医学の領域にその研究は発展し、当時社会問題であったカイコの大量死をひこ起こした斑点病という病気の原因を突き止めたり、ニワトリに感染する伝染病ニワトリ・コレラのワクチンを開発するなど医者でもわからなかった問題を次々と解決し、その産業に携わる多くの人の暮らしを助けました。

狂犬病ワクチンの開発に成功

そして60歳近くになったパスツールはまた世界中で多くの人を悩ませていた狂犬病の研究に取り掛かります。

しかし狂犬病の原因となるウイルスは当時の顕微鏡では見ることができないほどの小さなものでした。そんな中パスツールは菌を見ていなくてもそれまでの研究による仮説と実験によりワクチンを作り出すことに成功し、毎年多くの人の命を奪っていた病を解決へと導きました。

ワクチンの成功は世界中に伝わり、死を待つだけだった多くの患者がパスツールのもとを訪れました。また各地から集まった寄付金によりパスツール研究所も設立されるました。

そんな数々の偉大な研究と発見を成したパスツールは1895年、73歳でその生涯を終え、研究所の地下聖堂に埋葬されました。

ルイ・パスツールの名言

ルイパスツール イラスト

私が目標を達成できた秘訣を教えよう。それはね、絶対にあきらめないことだよ。

ギリシア人が私たちの言語に最も美しい遺産を残してくれました。それは「熱狂」です。ギリシア語の「テオ」、つまり内なる神です。

浅薄な間違った知識は神から遠ざからせ、深遠で誠の知識は神に近づかせる。

真理を認識するだけでは十分ではない。さらに真理を公表しなければならない。

一瓶のワインの中には、全ての書物よりも多くの哲学が詰まっている。

偉大な人々は、目標を持ち、そうでない人々は、願望を持つ。

発見のチャンスは準備のできた者だけに微笑む

言葉から見た、ルイ・パスツールてこんな人!

真理を追求し続けた人

化学から始まり、微生物学、医学と専門外の分野にもどんどん活動を広げ、そして大きな成果を挙げてきたパスツール。

徹底的な実験により証拠と結論を導き出すパスツールは、簡単な実験で結論を下す他の学者とぶつかることも多くありました。しかしその度ごとに自分の論説を証明する見事なまでの実験をやってのけ、さらなる成果を挙げていきました。

そんな分野を超え活躍するパスツールを疎む声は学者内で少なくありませんでした。しかしそんな声にも屈しず間違いや不十分な研究を指摘し続け、また派閥や利権にとらわれず最後まで真理を探究した姿勢が彼を偉大な発見へと導き、それが多くの人を救ったのでした。

それは彼の「浅薄な間違った知識は神から遠ざからせ、深遠で誠の知識は神に近づかせる。」という言葉からも感じることができます。

真理を追求し続けた人。それがルイ・パスツールという人でした。

ルイ・パスツールの名言からの学び。[願い→目標→行動の大切さ]

願いを持ち、目標を立て、行動する

今回のパスツールの名言で印象的だったのが「偉大な人々は、目標を持ち、そうでない人々は、願望を持つ。」という言葉でした。

願望と目標。どちらも未来に対する事柄ですが、前者は「思い」であり後者は「行動」です。

悲しいかな願いや思いだけで物事が変化することは少ないです。願いがあるならばそれをどう成し遂げるか、そのための段階的な目標が必要であり、それを実際に行う行動が必要になる。

パスツールは狂犬病のワクチンを作りたいと願い、病原菌も特定できないような時代でも、少しずつ行動を積み重ね人類を救うワクチンの開発に成功しました。ワクチンの開発には5年の歳月がかかったと言います。

願いを現実化する目標とそれに向かう行動。思いだけでも不十分で、考えや意志のない行動だけでもきっと不十分です。強い願いと、それを成し遂げる飽くなき行動が大きな成果へとつながるのだと、パスツールの言葉に触れて感じさせられました。

願いを持ち、目標を立て、行動する

偉大な発見により人類を救ったルイ・パスツールの名言からそれを学びました。

今日の英語

  • wish・・・願い
  • goal・・・目標
  • action・・・行動