カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]

ユング 画像偉人の名言

あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる。

フロイトアドラーと共に心理学の三大巨匠といわれるカール・グスタフ・ユング

ユング心理学とも言われる分析心理学は現代の心理療法にも大きな影響を与えています。

今日はそんなユングの名言を紹介し、その言葉たちからの学びである「自分に合う人生を築く」について書いていきます。

カール・グスタフ・ユングとは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介

カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]のイラスト4
  • 感受性が強く繊細な心を持った幼少期
  • ブロイラーの弟子になりフロイトと交流
  • フロイトと仲違い
  • ユング心理学の確立

感受性が強く繊細な心を持った幼少期

ユングは1875年にスイスの北部にある小さな村、ケスヴィルで生まれます。父親はプロテスタント教会の牧師をしていました。

当時の牧師の家庭はあまり裕福な暮らしではなかったこともあり、ユングは周りの友達と境遇の差に悩み学校にいけなくなるなど、感受性が強く繊細な子どもだったといいます。

成長するにつれ、父親の後を継ぎ牧師をになることも考えますが、形だけの信仰というものに疑問を抱いたユングは、医者になることを決意し大学に入学します。

ブロイラーの弟子になりフロイトと交流

大学は祖父が医学部教授も務めていたことがあるスイスの名門バーゼル大学に進学し、特に精神医学を熱心に勉強していました。

医師国家試験をトップの成績で合格したユングは、大学を卒業後チューリッヒ大学の精神医学教授であるオイゲン・ブロイラーの元に助手として勤めます。

またこの頃、同時期に活躍した精神分析学者ジークムント・フロイトの提唱する理論にも触れます。ブロイラーの勧めもあり、ユングはフロイトと交流するようになります。

フロイトと仲違い

34歳の時にはブロイラーのもとを離れて、個人病院を開業します。そこで精神疾患の人々の治療にあたりながら、人間心理や精神についても研究を続けます。

36歳の時にはフロイトが創設した国際精神分析協会の会長に就任し、フロイトが熱心に研究に取り組んでいた「人間の無意識」についてユングも同じく研究をしていました。

しかし次第にフロイトの理論との違いを感じ始めたユングは、創設の3年後には協会を辞め、フロイトとも仲違いしていきました

ユング心理学の確立

精神分析の世界から距離を置いたユングは心理学に傾倒し、ユング心理学(分析心理学)と呼ばれる独自の心理学を提唱していきます。

晩年にはチューリッヒにユング研究所を設立し、心理学のみならず宗教学や哲学などの分野にも知見を広げながら専門家と交流の場を設け研究に励んでいました。

そして1961年。そのチューリッヒの街で85歳の生涯を終えました。

カール・グスタフ・ユングの名言

カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]のイラスト1

ある人に合う靴も、別の人には窮屈なものである。あらゆるケースに適用する人生の秘訣などない。

われわれの生れてきた世界は無慈悲で残酷である。そして同時に、神聖な美しさを持っている。

私たちを苛つかせる他人の行動は、私たち自身についての理解を深めてくれる。

受け入れることなしに、何も変えることはできない。非難は精神を解放するどころか、抑圧するだけなのだ。

控えめな人にとって、攻撃的なところはその人の影になっている。しかし攻撃的な生き方をしている人にとっては、控えめなところがその人の影になる。

子供たちは、大人の話ではなく、大人のあり方によって教えられる。

愛の支配するところ、権力欲は存在しない。権力が幅をきかせるところに愛はない。両者はお互いの影なのだ。

言葉から見た、カール・グスタフ・ユングてこんな人!

カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]のイラスト3

自分自身との対話を大切にしていた人

人間の心はとても複雑です。

同一の人格の中にも、全く正反対の感情を抱くことも珍しくないでしょう。

例えば夜寝る前にお腹が空いた時、「何か食べたい」と思う気持ちもあれば、いっぽうで健康面を考え「食べたくない」という気持ちも出てきます。

そんな人間の複雑な心の動きを研究していたユングは、誰よりも自分自身の心と向き合っていました。

それは彼の「控えめな人にとって、攻撃的なところはその人の影になっている。しかし攻撃的な生き方をしている人にとっては、控えめなところがその人の影になる。」という言葉をみても感じられます。

別の人格のような自分と対話しながら、自分という人間を理解していった。それがカール・グスタフ・ユングという人でした。

カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]

カール・グスタフ・ユングの名言からの学び。[自分に合う人生を築く]のイラスト2

自分を研究し、最適な道をみつける

今回のユングの名言で印象的だったのが、「ある人に合う靴も、別の人には窮屈なものである。あらゆるケースに適用する人生の秘訣などない。」という言葉でした。

人類の歴史が積み重なるとともに、人の人生も多様化し、どの一生も唯一無二なはずです。

成功論などは世の中に溢れていますが、コツコツと努力して成功した例もあれば、バクチのように一発当てて成功する人もいます。その方法も多様であり、人によって様々です。

成功方法を参考にするのも大事ですが、さらに大切なのは自分に合った方法や道を見つけ、選択することであるのだとユングの言葉をみて感じました。それにはまず自分の個性や好きなことなど、自分自身を深く知ることが大切であるとも感じさせられます。

自分を研究し、最適な道をみつける

現代心理学にも多大な影響を与えたカール・グスタフ・ユングの言葉からそれを学びました。

カール・グスタフ・ユングに関連ある偉人の名言

ユングと仲違いするも交流を深め、人間の無意識についての研究、分析を行った

ユングと共に三大心理学者の一人とされている

今日の英語

  • optimal・・・最適な