朝、起きるたびに、新しいチャンスがあると思っている。
スヌーピーは、漫画家チャールズ・M・シュルツによって生み出されたキャラクターです。彼は、新聞の連載コミック『ピーナッツ』に登場する主人公チャーリー・ブラウンの飼い犬として、1950年10月4日に初めて姿を現しました。当初は普通の犬として描かれていましたが、時間が経つにつれて、人間のように二足歩行をしたり、複雑な感情を表現したりする、個性豊かなキャラクターへと進化していきました。
スヌーピーは、犬種としてはビーグル犬ですが、その最大の特徴は、豊かな想像力と哲学的な振る舞いです。 屋根の上で小説家になりきったり、パイロット（フライング・エース）として宿敵「レッド・バロン」と戦う空想を繰り広げたりします。しゃべることはありませんが、思考や感情を表現する吹き出しや身振りを通じて、読者とコミュニケーションを取ります。また、好物のドッグフードとルートビア、そして寝床である犬小屋への愛着も彼のトレードマークです。
スヌーピーの愛らしい姿と、時にシュールでウィットに富んだ言動は、国境を越えて多くの人々に愛され続けています。
スヌーピーの名言｜短いひとこと名言
昨日から学び、今日のために生き、明日に希望を持て。
僕の人生には、二つのルールがある。一つは、気にしないこと。もう一つは、考えすぎないこと。
誰かに嫌われたって大丈夫。それよりもあなたを大事にしてくれる人たちに目を向けて！
人生って、悲しいことと、おかしなことの組み合わせでできている。
ただ生きるだけでは充分ではない。太陽と、自由と、そして少しばかりの花が必要だ。
成功の秘訣は、自分自身と正直に向き合うことだ。
もし、すべてがうまくいかなくても、それが人生だ。
私を嫌う人のことは気にしない。愛してくれる人を愛するのに忙しいから。
望むものが少なければ少ないほど、愛は大きくなる。
スヌーピーの作者チャールズ・M・シュルツとは？どんな人？ 生い立ち・生涯・経歴を紹介
ミネソタ州に生まれ、内気な少年時代を送る
チャールズ・M・シュルツは1922年11月26日、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスで生まれました。彼の愛称は「スパーキー」で、これは当時の人気漫画の馬「スパークプラグ」に由来しています。
父カールは理髪店を経営し、大の漫画好きで、親子で日曜版の新聞漫画を読むのが日課でした。この環境が、幼いシュルツに漫画家への夢を抱かせました。 彼は幼少期から絵が得意でしたが、性格は内気で友達を作るのに苦労することが多く、この孤独感は後に『ピーナッツ』の主人公チャーリー・ブラウンのキャラクターに色濃く反映されています。
また、この頃、家族が飼っていた白黒の雑種犬スパイクが、後に世界的な人気キャラクターとなるスヌーピーのモデルとなりました。
第二次世界大戦で従軍し、通信教育で絵を学ぶ
高校を卒業後、漫画家を志したシュルツは、専門的に絵を学ぶため通信教育を受けます。しかし、1943年2月に母親ディナを癌で亡くし、その直後に第二次世界大戦に伴いアメリカ陸軍に入隊しました。彼は軍曹としてヨーロッパ戦線に配属され、最前線での戦闘経験もしました。
この兵役経験は、一見ほのぼのとした『ピーナッツ』の、時にシュールでシニカルなユーモアや、スヌーピーが空想上の敵であるレッド・バロンと戦う「フライング・エース」のモチーフにも影響を与えたとされています。除隊後、シュルツはアートスクールで教える傍ら、本格的に漫画投稿を再開します。
『ピーナッツ』の連載開始と空前の成功
1950年10月2日、27歳のシュルツは、後に彼の代名詞となる4コマ漫画『ピーナッツ』の新聞連載をスタートさせます。当初、シュルツ自身はタイトルに不満があったとされますが、連載はすぐに読者の心をつかみました。
彼は、子供たちの日常を通して、大人も共感できる不安、失望、そして小さな幸せといった普遍的なテーマを描き出しました。チャーリー・ブラウンの挫折とスヌーピーの奇抜な空想は、瞬く間に人気を博します。1984年には『ピーナッツ』の掲載紙が2,000紙に達し、史上最も成功したコミック・ストリップとなりました。
生涯描き続け、最後のコミックと共に永眠
シュルツは、生涯を通じて富や名誉に固執せず、自ら筆を執り続けることを信条としました。彼は50年間にわたり、アシスタントを使わずに一人で連載を続け、そのストイックな姿勢は世界中から尊敬を集めました。 晩年、大腸癌とパーキンソン病を患ったシュルツは、2000年1月3日に引退を宣言します。
そしてその翌月、2000年2月12日、自身の健康状態により引退を発表した直後、最後のサンデー版コミックが新聞に掲載される前日に、カリフォルニア州サンタローザの自宅で永眠しました。彼の作品は連載終了後も、変わることなく世界中で愛され続けています。
