天才ですから
バスケットボール漫画、スラムダンク。
マイナーだったバスケを題材に選び、無謀と言われながらも大ヒットを記録した伝説的な漫画です。僕も大好きで多くの影響を受けました。
今回はそんなスラムダンクに登場する名言を紹介し、その言葉たちからの学びである「本当のチームワークとは」について考察します。
スラムダンクとは?どんな漫画?
漫画界のタブーとされたバスケットボール
SLAM DUNK(スラムダンク)は1990年〜96年まで週間少年ジャンプで連載されたバスケットボール漫画です。
1990年代はスラムダンクの他にもドラゴンボール、幽遊白書、るろうに剣心、ジョジョの奇妙な冒険などなど・・・有名漫画が同時連載されている時代でもありました。
その中でスラムダンクは当時「売れない題材」とされていたバスケットを取上げ、逆境の中での連載スタートでした。しかし徐々に人気を獲得すると、バスケットボールブームの立役者となるなど社会的な影響を与えるようになっていきます。
シリーズの累計発行部数は1億7000万部を突破し、当時の単行本初版部数の最高記録である250万部を記録するなど、大ヒット漫画となりました。
作者、井上雄彦
そんなスラムダンクの作者が井上雄彦さんです。1988年に手塚賞に入選し漫画家デビューをはたすと、その2年後に描いたのがスラムダンクでした。
井上さんは高校からバスケットボールを始めると主将になるくらいまでバスケに打ち込み、自身にとって漫画の題材にバスケットを選んだことは自然の流れだったと語っています。
スラムダンクの連載が終了した後も、現在も連載中の宮本武蔵の半生を描いた「バガボンド」や車椅子バスケットを題材にした「リアル」などの話題作を生み出しています。
31巻で3ヶ月間のストーリー
スラムダンクの主人公は赤髪がトレードマークの桜木花道。不良だった桜木は湘北高校に入学すると、ひょんなことからバスケットボール部に入部します。
恵まれた身長と運動能力でみるみる上達していく桜木は、次第にバスケに魅了されていきます。個性豊かなチームメイトと共に弱小だった湘北高校は強豪校相手にも快進撃をみせ、全国大会出場を決めます。
全国大会2回戦でインターハイ3連覇中の王者、山王工業高校と対戦します。王者を相手に20点差をつけられ、誰もが山王の勝利を疑わない中、湘北は死闘ともいえる戦いをみせます。そしてラスト数秒で桜木がシュートを決め、見事勝利を勝ち取りました。
しかし、この試合で力を出し尽くした湘北は3回戦でボロ負けすることとなります。最終巻の最後にインターハイ後のストーリーも描かれていますが、漫画のストーリーは桜木が高校に入学してから夏のインターハイまでの約3カ月間を描いています。
終わらない熱
あまりにも潔く、劇的な終わり方だったスラムダンク。その後、井上さんに廃校になった校舎の黒板に「スラムダンク-あれから10日後-」を描き、展示を行いました。
公式サイトのみの告知にもかかわらず、3日で5000人以上の人が訪れ、スラムダンクの終わらない熱を感じさせるものとなりました。2009年にはこの黒板を複写したものが完全版として発売されています。
2006年に井上さんはスラムダンク奨学金を設立します。これはスラムダンクの印税から投資され、バッケットボールに取り組む高校生のために使われています。
スラムダンクの主な登場人物
桜木花道
- ポジション:PF(パワーフォワード)
- 身長:189.2cm
- 体重:83kg
- 背番号:10
流川楓
- ポジション:SF(スモールフォワード)
- 身長:187cm
- 体重:75kg
- 背番号:11
赤木剛憲
- ポジション:C(センター)
- 身長:197cm
- 体重:93kg
- 背番号:4
宮城リョータ
- ポジション: PG(ポイントガード)
- 身長:168cm
- 体重:59kg
- 背番号:7
三井寿
- ポジション:SG(シューティングガード)
- 身長:184cm
- 体重:70kg
- 背番号:14
安西先生
湘北高校バスケ部の監督。温和で物静かなキャラクター。漫画内で登場する人物から絶大な支持と信頼を集める重鎮。
スタムダンクの名言
ダンクができようが何だろうが基本を知らん奴は試合になったら何にもできやしねーんだ!
リバウンドを制するものは試合を制す!
がんばればいつかきっといい思いができますよ。君達は強くなる・・
最後まで希望を捨てちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了だよ
三井君・・・君がいてよかった・・・
自分一人が初心者という状況でそれでもなんとかしようと いつも彼なりに必死に考えながらやってるんですよ・・・
全国制覇を成し遂げたいのなら もはや何が起きようと揺らぐことのない 断固たる決意が必要なんだ!!
今の君はもう十分あの頃を越えているよ
私だけかね・・・?まだ勝てると思っているのは・・・
おめーらバスケかぶれの常識は俺には通用しねぇ!!シロートだからよ!!
オレがダメでもあいつらがいる あいつらの才能を発揮させてやればいい そのために体を張れるのはオレしかいない
オヤジの栄光時代はいつだよ・・・全日本のときか?オレは・・・オレは今なんだよ!!
スラムダンクの名言を引用・参考にした文献
漫画スラムダンクの名言からの学び。[本当のチームワークとは]
頼り頼られる
今回のスラムダンクの中で印象的だったのが「オレがダメでもあいつらがいる あいつらの才能を発揮させてやればいい そのために体を張れるのはオレしかいない」というゴリこと赤木の言葉でした。
山王工業の強さに圧倒されている時、一人意識が散漫になっていた赤木。自信をなくしかけたプレーの中で悟り、心の中で自分に語りかけたのがこの言葉でした。
自分がなんとかしないといけない。
責任感からくる思いはとても大切です。しかし善意からくるこの思いは時に独りよがりになることもあります。視野が自分だけに向けられ、他の人のことを考えない。そのような思考に陥りがちだと感じます。
しかし多くの事柄が自分一人の力だけで成されることはありません。規模が大きくなればそれは顕著でしょう。
自分が主役になる時もあれば、脇役になる時もある。環境や時代の中でそれは変わっていくことかもしれません。しかしそんな時忘れてはいけないのは、自分一人で生きていないという感覚であると感じます。
主役になった時、脇役になった時、周りにどう振る舞うか。どういった意識で対するかで、多くの結果が変わってくる。自分一人の尺度で考えると問題が難しくなる中で、他人を信頼し心から頼り、自分も頼られる存在でいること。
それが本当のチームワークであり、共存するということなのだと、今回スラムダンクの名言に触れて感じさせられました。
頼り。そして頼られる。
伝説のバスケットボール漫画、スラムダンクの名言からそれを学びました。