自分一人のものが夢。みんなで共有できる夢が志だ。
日本を代表する企業ソフトバンク、その創業者が孫正義さんです。
学生の頃抱いた志を胸に会社を創業し、さまざまな領域に事業を拡大、現在もその成長を続けています。
今日はそんな日本を代表する事業家、孫正義さんの名言を紹介し、その言葉たちから学びである「志を持つ幸せ」について考察しました。
孫正義とは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介
極貧から裕福へ。波乱万丈の幼少期
孫正義さんは1957年に佐賀県にある朝鮮人集落で在日韓国人として生まれます。幼少期はトタン屋根のボロボロの家で暮らすような極貧生活を送っていました。
しかし父親がパチンコ業を始めると、これが大成功し数十店舗を展開するまでに事業は成長します。その後は高級車を所有するなど、一転裕福な家庭環境となりました。
その後北九州市、福岡へと引っ越し、高校は九州でもトップクラスの進学校である久留米大学付属高等学校に入学します。この頃父親が病気で倒れ、突然の一家の危機に見舞われます。この時孫さんは自分の事業を起こして成功すると腹をくくったと言います。
高校を中退してアメリカ留学
高校に入学して早々、夏休みにを利用しアメリカに4週間の短期留学をします。帰国すると今度は本格的にアメリカ留学しようと高校を中退します。そして家族や友人の反対を押し切り渡米し、語学学校からサンフランシスコの高校に編入します。
そして20歳でカリフォルニア大学の経済学部に入学し、この大学生の期間で独自の自動翻訳機を開発、シャープに売り込みます。なんとそれは1億円で売却され、それを元手に1979年、22歳でソフトウェアの会社である「Unison World」をアメリカに設立します。
1980年に大学を卒業すると会社を知人に譲り日本に帰国します。帰国後すぐに福岡に「ユニソン・ワールド」を設立、そして翌年に日本ソフトバンクを創立します。
強い志に基づいた事業の拡大
起業の際には日本名ではなく韓国名の「孫」のままで会社を起こしたいと、差別や偏見を受けるような難しい道をあえて選びました。
それは人種差別に負けずに自分が成功することで、同じような境遇で苦しんでいる人たちに人間はみな一緒であることを証明したいという強い意志によるものでした。
そんなソフトバンクは最初パソコンのソフトウェアの卸業から事業を展開し、その後ゲームやインターネットと事業を拡大し会社を大きくしていきました。
情報革命で人々を幸せに
1996年にはヤフージャパンを設立し、その後は通信事業に着手していきます。2004年には日本テレコムを買収、2年後にはボーダフォンも買収します。
その流れで本格的に通信業界に参入すると、業界でいち早くiphoneを独占販売するなど先見の明と圧倒的な行動力で一気に日本を代表する企業へと登りつめます。
そして2010年には新30年ビジョンを打ち出し、「情報革命で人々を幸せに」の理念のもと未来に向けてさらなる成長を続けています。
孫正義の名言
私の事業で、例えば世界のどこかの小さな女の子がにっこり微笑む。そんな一瞬のために業界ナンバー1になりたい。
夢を批判された時、一理有れば即改善。それは既に夢実現への一歩前進。単なる難癖なら更に決意を固く。
責任転嫁をしてはならない。全ての責任は己の中にある。その様に覚悟を決めるだけで物事は前進する。
命がけで取り組める事が有る人生は幸せな人生だ。
近くを見るから船酔いするんです。100キロ先を見てれば景色は絶対にぶれない。
己の限界を叩き壊して励む事。これを挑戦という。
雨と晴れは必ずやって来る。大切な事はその両方を幸運だと捉える心構えだ。
義と利は多くの場合両立出来る。義と利が対立した時は義を取り、義と義が対立した時は大義を取る。
言葉から見た、孫正義てこんな人!
遠くのビジョンを見続けている人
現在も成長を続けるソフトバンクグループ、その創業者である孫さんの取り組みは多岐にわたっていました。
最初は翻訳機から始まり、コンンピュータ、ソフトウェアの卸業、ゲームにインターネット、通信事業、そして現在のソフトバンクは投資に力を入れています。
孫さんの先見の明と行動力は鋭く、そして決断の早さはiphoneやアリババへの投資など常に周囲の何手も先回りをして事業を拡大していきました。
それは孫さんの「近くを見るから船酔いするんです。100キロ先を見てれば景色は絶対にぶれない。」という言葉にもあるように、目先の利益にとらわれす、先の未来で何をなすべきかが常に明確になっていたからでしょう。
そして孫さんのそのビジョンは現在進行形で続いています。
遠くのビジョンを見続けている人。それが孫正義という人でした。
孫正義の名言からの学び。[志を持つ幸せ]
希望がないなら志を持て
孫さんの言葉の中には志、ビジョン、理念というワードがとてもよく出てきます。それは自身でも語られているように、これらが孫さんの中で一番大切だからでしょう。
ニュースをみると現代社会に希望を感じれない人が多い。そんなこともたびたび耳にしますが、それは社会だけでなく自分自身の未来に希望が持てないでいることも大きいと思います。
「命がけで取り組める事が有る人生は幸せな人生だ。」
と孫さんが語るように、命をかけてまで熱中できる大義がある人はとても幸せで、そういう人は生命力にあふれています。
しかし孫さんもひどい人種差別から中学時代には本気で自殺を考えるなど、生まれながらにして志を持っていたわけではありません。そんな逆境を変えたいと立ち上がり、誰よりも努力して現在のソフトバンクを創り上げました。
それは自分だけでなく、日本、または世界の人々の幸せを考えた行動と理念であり、その大義が孫さんを突き動かす大きな原動力となったのだと、孫さんの言葉に触れて感じさせられました。
希望がないなら志を持て。
他人のせいにせず自分が世界を変えるような大きく強い志が、今日の行動を決め、日々の生きる活力となる。
大きな志を持ちさらに成長を続ける孫正義の言葉からそれを学びました。