その手に魂が込められなければ、芸術は生まれないのだ。
ルネサンス期の天才芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ
歴史上最高の画家であり、人類史上最も多才な人。と呼ばれるくらい芸術だけにとどまらす様々な領域に精通していました。
そんな天才ダヴィンチの名言を紹介し、その言葉たちからの学びである「人は見かけによる」について書いていきます。
レオナルド・ダ・ヴィンチとは?どんな人? 生い立ち・生涯・経歴を紹介
イタリアで生まれ14歳で芸術の道へ
ダヴィンチは1452年、イタリアのフィレンツェの近くに位置するビンチという村に生まれます。
父親は地主の息子で公証人の仕事をする身分の高い人で、一方母親は農夫の娘という身分格差がありました。正式に結婚していなかった二人はやがて引き離されてしまい、ダヴィンチは父親に引き取られました。
ダヴィンチは10歳になると学校に通いますが、算数や語学などの座学の授業は好きではなく、成績もあまり良くありませんでした。
しかし絵は小さい時からよく描いていたため、14歳でフィレンツェでもっとも優れた工房を主宰していた芸術家ヴェロッキオに弟子入りし、芸術の道へと進んでいきます。
25歳で芸術家として独立
最初の3年間は見習いとしての修行期間でした。探究心にあれたダヴィンチは誰より制作に没頭し、様々な分野で才能を開花させていきます。
そして20歳でフィレンッツェの画家組合からマエストロの資格を与えられ、芸術家として独り立ちを果たします。
マエストロになってもヴェロッキオの仕事を手伝っていたダヴィンチですが、ヴェロッキオはダヴィンチの圧倒的な技術の高さを目の当たりにし、その後絵を描けなくなったと言われています。
25歳の時にヴェロッキオから独立し自分の工房を持ちます。その後すぐに有名な「東方三博士の礼拝」の依頼を受け制作に入りますが、結局作品は完成せずダヴィンチはフィレンツェからミラノに移ります。
興味は芸術の外へ。飽くなき探究心
ダヴィンチは1482年~99年まミラノで活動し、この時期に有名な「岩窟の聖母」や「最後の晩餐」が制作されました。
また芸術だけでなく新しい武器や様々な発明品の設計図、都市計画などを考案し、解剖学、地質学、自然科学などその活動領域は多岐に渡っていきます。
1499年に第二次イタリア戦争が始まるとミラノはフランスに敗れ、ダヴィンチは故郷のフィレンツェに避難しました。その頃のフィレンツェは若き芸術家ミケランジェロが活躍していました。
モナ・リザの制作、フランスへ
ダヴィンチは1503年頃から彼の代表作である「モナ・リザ」の制作を始めます。富豪の夫人や、自身の女装などモデルに関しては様々な諸説がありますが、詳細は現在でもわかっていません。
晩年はフランス国王に招かれフランスのアンポワーズで暮らしたダヴィンチ。フランスでもモナリザを加筆し続けますが、結局完成までには至らなかったと言われています。
そして1519年、ダヴィンチは69歳の生涯をフランスの地で終えました。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言
自然は自己の法則を破らない。
充実した一日が幸せな眠りをもたらすように、充実した一生は幸福な死をもたらす。
顔に人間の性格、人間の癖や性質を部分的に示す特徴が見られるというのは真実である。
人生は単純だ。何かに挑戦して、ほとんどは失敗し、いくつか上手くいく。そして上手くいくことが増えていく。
優れた画家はふたつのものを描く。人と人の心の動きである。
私の仕事は、他人の言葉よりも自分の経験から引き出される。経験こそ立派な先生だ。
並の人間は、よく見ずにただ眺め、耳を澄まさずに聞き、触っても感じず、味わうことなく食べ、意識することなく動き、匂いに気づかずに空気を吸い、考えずに話す。
言葉から見た、レオナルド・ダ・ヴィンチてこんな人!
1日1日を後悔なく生きた人
ダヴィンチの才能は芸術だけにとどまらず、様々な領域に及んでいました。
彼はもし自分が描いた人や動物がナイフで切られたとしたら、その時にちゃんと血が流れることを絵を通してでもイメージできる。そんな臨場感を常に探求していました。
そのためには人体構造や生物学の知識が必要であり、人や動物の解剖など自分が実際に観て触れる体験も大切にしていました。
そんな深い好奇心が彼の表現を豊かにし、時が経っても人々を魅了するモナリザの微笑みを生み出したのでしょう。
それはダヴィンチの言葉の「充実した一日が幸せな眠りをもたらすように、充実した一生は幸福な死をもたらす。」にもあるように、1日1日を大切に生きたその取り組みが、膨大な知識と経験につながったのだと感じさせられます。
1日1日を後悔なく生きた人。それがレオナルド・ダ・ヴィンチでした。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言からの学び。[人は見かけによる]
外見よりも内面から
今回のダヴィンチの名言で印象的だったのが、「顔に人間の性格、人間の癖や性質を部分的に示す特徴が見られるというのは真実である。」という言葉でした。
「人は見かけによらない」という言葉は定説として語り継がれていますが、全てではなくても表情からその人の内面が読み取れることってあるのではないかと僕は思います。
顔に人格が表れる。
解剖、人体構造まで研究しながら深く人間を見つめ、人物画を描いていたダヴィンチが言うことで、この言葉にはとても説得力が備わります。
顔の表情ひとつで人に伝わるものがある。であるならば外見より内面をまず磨くことで、それが結果的に外見にも滲み出てくる。
外見よりも内面から
歴史上最高の画家と呼ばれる天才レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉からそれを学びました。