主にデンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーからなる北欧。
北欧といえばゆったりとした生活、シンプルなデザイン、社会制度の充実などいろいろなイメージが湧いてくると思います。
僕は北欧が好きで、短期の一人旅を始め、ワーホリで長期滞在するなど、北欧の4カ国をまわりました。
その中で一番長い期間いた国がデンマークでした。今回はそのデンマークの滞在で見つけた、街をつくるグラフィックデザインについて書いていきます。
デンマークの首都コペンハーゲン
デンマークの首都はコペンハーゲンという街です。名前だけは聞いたことある人も多いかもしれません。なんか特徴的な響きをしてますよね。
コペンハーゲンはとても小さい都市です。人口58万人となかなかの小ささ。先ほども書きましたが、デンマークなどの北欧は基本的に大学までの学費は無料だったり、老後の老人ホームなどの施設が無料だったり、病院の診察が無料だったりと社会制度が充実しています。
この人口が少ないスモールコミュニティも行政や福祉を充実させられるひとつの要因なのかなと、個人的には思ったりします。
管理がしやすいとか。事実はどうだかわからないですが、暮らしてみてそんな気がしました。
コペンハーゲンの公共空間
市役所
コペンハーゲンにも市役所というか、シティズンサービスなるものがあります。
近年、外国人専用のインターナショナルハウスもできました。ワーホリのほか長期ビザで外国から来た人は大体ここに来て住民登録とかをします。
僕もはデンマークにきてすぐここに行きました。ヨーロッパのほかアジアや中東系など様々な国の人がその場にはいました。
図書館
僕がデンマークの時によく行っていたのは図書館でした。あっちの図書館はカフェなども併設されていてすごいオープンな空間です。
会話や飲食なども禁止されていなく、Wi-Fiもあるのでとても快適でした。
コペンハーゲンの街づくりデザインにある共通点
そんな公共空間を訪れて気づいた一つの共通点、
それがコペンハーゲンのフォント(使われている文字のデザイン)です。
まず最初に紹介するのがコペンハーゲンのロゴ↓
これです。
日本の市や区などのロゴと比べても可愛らしいポップなデザイン。
このロゴにはかなりメジャーなフォントが使われています。
それが
Gill Sans (ギル・サン)
というフォント。有名な企業や財団、硬貨など幅広く使用されてたりします。
ギル・サンはイギリスの芸術家エリック・ギルによって1930年頃に制作され、今も多くのデザイナーに愛されているフォント。僕も好きなフォントの一つです。
全体的に文字幅が広く、CやGのフォルムを見ると楕円形に近い形なのがわかります。コペンハーゲンはロゴをはじめ、Webや公共空間のインフォメーションなどにもこのフォントを使用し、世界観を統一させています。
こちらがCity of Copenhagenというメインのサイトです。↓
で、こちらがインターナショナルハウスのサイトです。↓
どちらのサイトもタイトルや記事の見出し、本文までGill Sansが使われてます。
その他にも公園のインフォメーションや↓
市立図書館の案内もGill Sansです。↓
フォント一つでもかなりデザインの印象が変わるので、ブランディングや世界観を示す上でとても必要な要素、であります。デザイナーであればフォント選びも大切な作業の一つ。
デザイン先進国と言われる北欧。デザインに対する意識の高さは、行政サービスのデザインからも感じることができます。
個人的にギルサンはとても有機的だなと感じるフォントで、若干強弱のある文字の流れが、波のようでなんかとても港を感じます。
そういった意味でも港町コペンハーゲンにとてもマッチしたフォントだなーと、しみじみ。